「キミと電話する口実が欲しかったんだ」4つの物語が紡ぐベストアンサー
夜になるとキミの声が聞きたくなる夜になると声が聞きたくなるのはなぜだろう?でもあいにく、気軽に電話出来るほどの関係じゃない。
最初は見てるだけで良かったのに。
距離が縮まるにつれて欲張りになっている自分がいる。
好きだけど、声が聞きたいけど、気持ちはバレたくない。
私には電話する口実が必要なんだ。
「ごめん、間違えた」■わざとでしょ、なんて言わないで斜め後ろの席から眺めるくらいがちょうどいい。
恋と呼ぶにはまだ早いけど、意識は全部キミに持っていかれてる。
でも人って欲張りだと思う。
見てるだけでいいって、そう言ったのはわたしなのに。
少しずつ話すようになると、もっとたくさん話したいって思っちゃう。
押すか、押さないか、何度も何度も悩む。
悩むけど、欲が勝つ。
電子音が鳴り響く。
待つのは3コールまで。
「ごめん、間違えた」「全然大丈夫」「もしかして、暇?暇だったら少し電話しようよ」間違えた、なんて嘘だってわかっても。
今日だけは知らないふりして。
「酔ってたから、声が聞きたくなった」■嘘だって気づいて久しぶりに友達と飲み会。
飲んで騒いで、お開きの時間。
友達以上恋人未満。
わたしとキミはそんな関係。
夜ってなんだか寂しいね。
友達の惚気話を聞いたから余計にそう思うのかな?何コール目かで響くキミの低い声が、わたしの心をじんわり溶かしていく。
「酔ってたから、声が聞きたくなったのかも」本当はわたしの気持ちに気づいてるでしょう?勇気を出してきっかけを作ったんだからさ。
あとはキミの番だよ。
「相談に乗ってください」■頼られたいってホント?仕事が出来るってずるいよな〜って。
それだけでかっこよく見えちゃう。
好き、かどうかはよくわからないけど、先輩はちょっと気になる存在。
「わかんないことあったらいつでも聞いて」なんて連絡先をくれた面倒見の良い先輩。
わかんないことは何でも聞いた。
信頼関係も徐々に築けてきた気がする。
「また相談乗ってもらってもいいですか?」「LINEだと話しにくいのでもしよかったら、お時間ある時に電話でも」気づいてました?実はもう先輩に聞かなくても仕事が出来るようになったんですよ。
今度は先輩について聞かせてください。
「声が聞きたいから、電話してもいい?」■その気持ちに嘘はないよすれ違うカップルを見るたびに、切なくなる。
失って気づくなんてよくある話。
この部屋もさキミとの思い出がありすぎて困っちゃうよ。
わたしから手を離したくせに、心はキミに囚われたままなの。
おかしいね。
このベッドだってひとりで寝るにはいつの間にか広すぎるように感じるんだ。
「声が聞きたいから、電話してもいい?」素直に伝えるって決めたんだ。
何とでも言ってよ。
同情でもいい、思いを伝える権利をわたしにちょうだい。
メールじゃなくてさ、LINEじゃなくてさ、電話しようよ。
口実はいくらでも作るから。