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愛はそこにある。彼にとって「ラブラブ」とはちょっとしたこと

女子って、たとえばインスタ映えのするパンケーキ屋さんに彼氏と一緒に行くことを「キラキラ」と呼んだりしているけれど、男子はそういうのを恋愛のキラキラだとは思っていないんですよ――と書くと、すごくガッカリする女子がいるかもしれないけれど、でも彼女と一緒にパンケーキ屋さんに行くのがイヤだと彼が思っている、ということじゃないんです。

writer:ひとみしょう■彼にとって「付き合っている証明」になること彼女と一緒にパンケーキ屋さんに行くのはべつにかまわないんです。

お店に入るまで30分くらい暑いなかを並んでもべつにかまわないんです。

ふわふわしててすごく食べづらいパンケーキを、ナイフとフォークを使って器用に切り分けるのだって、べつにイヤじゃないんです。

でも、彼にとって「それはどうしてもしたいことではない」ということ、つまり「付き合っている証明となるのはパンケーキを一緒に食べることではない」と思っているんですよね。

ではなにが、彼にとって「付き合っている証明」になりうるのかといえば、「ちょっとしたこと」なんです。

女子にとって「キラキラした恋愛」って、「ふつうの毎日」とは別次元のものかもしれないけれど、男子にとってのそれは、「日常生活に織り込まれているもの」なんですよね。

このあたりの、「なにが恋愛なのか」という価値観の違いが、カップルの哀しいすれ違いを生む理由なんですよね。

■「温泉に行きたい」の男女差女子はパンケーキ屋さんに限らず、彼氏ができたら「一度は彼と一緒に温泉旅行に行きたい」と思ったりしますよね。

男子だってそう思うことがあるけれど、でも男子はどちらかといえば「温泉旅行=彼女のハダカを見る口実になる」と思っているのに対し、女子は、ホントに涙が出そうなくらい壊れそうな恋のキラキラゆえに「温泉」と言ったりしますよね。

そういう彼女に対して、彼は「彼女の気持ちを汲んであげなくてはならない」と思っています。

つまり、彼女の望みを彼氏として叶えてあげなくてはいけない、と思っています。

でもそれ以上に、じつは「温泉に行くのもいいけれど、なんでもない時に愛あふれるLINEがほしい」と思っていたりするんですよ。

あるいは、自分の部屋に遊びに来てくれた彼女に「ちょっとだけでも食事の作り置きを作ってくれたら、それにすごく大きな愛を感じる」と思っているんです。

■ジェットコースターが好きと言っているのって、男子より女子でしょ?こういうのはなにも「マザコン」じゃないんですよね。

「食事の作り置きなんかしたら、愛が重たいと彼に言われて嫌われてしまうかも」でもないんですよね。

彼にとってはそれこそが「付き合っている証」であり「愛の存在証明」なわけです。

たぶん男子って、ことさらキラキラしている世界に飛び込むことに恐怖心をもっているんですよ。

ほら、ジェットコースターが好きと言っているのって、男子より女子でしょ?男子はつねに地に足がついている範囲においてのみ楽しめるけれど、地に足がついていない状態だと、それがとてもキラキラしていても怖さを感じちゃうんですよね。

彼がキラキラしたデートをしてくれないと悩んでいる女子に向けて、今宵はお話しました。

恋愛相談なんかを読んでいても、そういう女子、多いからね。

でも、彼がキラキラしたことを一緒にやってくれないからといって、悩まないことです。

キラキラしたことを彼と一緒にしたければ、あなたが彼の腕をぐいっと引っ張って、彼をキラキラの中に連れて行くといいです。

そしてそれ以外の時に、なんでもないささやかなことを彼にしてあげるといいです。

そしたら彼はすごく安心して、あなたが思っている以上に、あなたのことを愛してくれるから。

(ひとみしょう/文筆家)『今夜はちょっと、恋の話をしよう』(ハウコレ編集部)

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