好き好きアピールすればいいってもんじゃない。「好き」の下手な伝え方と、上手な伝え方
どうもあかりです。
恋人に「好き」と伝えるのは本当に大切なことですよね。
「好き」を受け取る相手の気持ちを考えないで、自分の気持ちのおもむくままに好き好きアピールをするだけじゃ、むしろ逆効果ですらある。
「じゃあ、どうやったら上手に伝えられる?」という疑問に答えるべく、今回は、「好き」の下手な伝え方と、上手な伝え方について少しお話していきたいと思います。
writer:遣水あかり■「好き」の下手な伝え方これから、「好き」の下手な伝え方を3つ順にご説明していきたいと思います。
ぜひ、これら3つの「好き」の伝え方に共通する点はなにかを考えてみてください。
「いつも一緒にいたい」「彼女に『ずっと一緒にいたい』って言われるのは嬉しいけど、逆に『いつも一緒にいたい』って言われるのは、あんまり嬉しくない。
似てるようで全然違うよね」(大学院生/24歳)「彼女に会いたがってもらえるのは嬉しいけど、必要以上にたくさん『会いたい』って言われるのは、完全に100%嬉しいかって聞かれると、微妙かもしれない……」(医療関係/27歳)たしかに、「ずっと一緒にいたい」と「いつも一緒にいたい」というのはとてもよく似ています。
だけど、「ずっと」と「いつも」って微妙にニュアンスが違います。
「ずっと一緒にいたい」というのは単純に、それだけ好きの気持ちが強いということ。
自分の将来の中に相手が存在していてほしいし、相手の将来の中にも自分が存在していたい。
ピュアな気持ちです。
しかし「いつも」となると、「好き」の強さよりも、「さみしさ」の方が強くにじみ出ていると思いませんか?「いつも一緒にいたい」と言われると、たしかに「好き」という気持ちは伝わるけれど、それ以上に「さみしいって感じたくない」みたいな気持ちが前面に出ています。
「お互い隠し事はナシね」「もちろん隠し事を積極的にすることはしないけど、だからって『なんでも話し合おう』みたいな感じは好きじゃない」(アパレル/26歳)「カップルでもプライバシーは必要で、それを尊重してもらえないと、好かれてる感じはしないかな。
むしろ疑われてる気分になる」(フリーター/27歳)伝えたいことは、上の男子たちが上手に言い表してくれました。
「お互い隠し事はナシね」っていうスローガンは、一見愛情に溢れていて素敵なイメージがあるんだけれども、実際には「好き」を凶器に「お前のことを全部教えろ」と脅しているようなものだと思うんです。
「脅している」というのは少し言葉が強すぎると思うかもしれませんが、私はそうは思いません。
だって、これって断ることができないもの。
「カップルだからって、なんでもかんでもオープンにするのはさぁ……」とためらいを見せようものなら、「え、好きなんでしょ?なにかやましいことでもあるの?」と疑われてしまうだろうから。
「好き」を理由にしたプライバシーの侵害は、断ることができないんです、実質。
「好きだよ?」「疑問形の『好きだよ?』って伝え方。
なんか意味深というか、『私はこれだけ好きなのに、あなたは本当にちゃんと私のこと好き?』って疑われているような気分になるので、あんまり気持ちよくない」(不動産/24歳)たしかに、シンプルに「好きだよ」と伝えるのと、「好きだよ?」と語尾が少し上がっているのとでは、些細な違いではあるけれど、受け取る側の気持ちにはそれなりに大きな違いがありますよね。
「好きだよ?」の方は、なんか、相手に対して「あんたも好きって言ってよ」的なニュアンスがあるというか……。
好きと伝えたいのならストレートに「好き」と伝えるべきだし、逆に「好き」と言ってほしいのならやはりストレートに「ねえ、私のこと好き?」と伝えればいい。
それなのに、一見自分から相手に対して気持ちを伝えているかのように見せつつ、本音では相手の気持ちを探ろうとしている、この少し姑息な感じに違和感があるのかもしれません。
さて、「好き」の下手な伝え方を紹介してきましたが、共通点は見つかりましたか?勘のいい人なら気がついたかもしれません。
ズバリ、共通点は「相手に『好き』と伝えつつ、実は『自分が好き』と伝えてしまっている」というところです。
「いつも一緒にいたい」は、「ずっと一緒にいたい」というのとは違って、どちらかというと「好き」より「さみしさ」を伝えてしまっているとお話ししました。
表面上は恋人を喜ばせようとする言葉ですが、その本音には「私をさみしがらせないでね」という気持ちが見え隠れしている。
「隠し事ナシね」も同様、パッと見「なんでも話し合えるカップルになろう!」と素敵な決意表明をしているように思えて、実際には相手に対して疑いの目を向けていて、相手のことを全て知り尽くすことで安心感を得たい気持ちが隠れている。
結局、相手のプライバシーよりも自分の安心感を優先しているのです。
そして「好きだよ?」も、いまさっき書いたとおり、「好き」と伝えることより「好き」と言ってもらうことを目的とした発言です。
どれも、相手に対する愛情表現の体裁を装いつつ、実際には相手より、自分のことが好きで好きで仕方がないというヨコシマな本心を伝えるのに役立ってしまっているのです。
「好き」の上手な伝え方では続いて、「好き」の上手な伝え方について見ていこうと思います。
こちらも、先ほどと同様、共通点はなにかを考えてみてほしいと思います。
甘える「別になにか具体的な発言とかじゃなくて、単純に、彼女が甘えてきてくれるときが一番『俺って愛されてるんだな』って感じる」(大学生/21歳)恋を諦めたり、恋に疲れてしまって、ペットに癒しを求め始める人って一定数います。
同様に、結婚をする前は「子供とかあんまり……」みたいだったのに、デキ婚とかをして子供を産んだ後、「本当に産んでよかった。
毎日死ぬほど幸せで、『この子さえいてくれれば何もいらない』って思える」みたいな気持ちになる人もいます。
ペットや赤ちゃんに対してこういう感情を抱くことが多いのは、そのルックスのかわいさもあるかもしれないけど、それ以上に「自分を頼りにしてくれる」「無条件で自分に甘えてくれる」という要素のおかげかもしれないと思うわけです。
恋愛も同じで、恋人に甘えてあげるというのは最強の「好き」の伝え方です。
男子でも、女子でも。
ただ、「甘える」というのは「わがままする」というのとは違います。
モノをねだったり、アウトレットに行きたいからって車を出させたりするようなのとも違います。
一緒にいるときにくっつきたがったり、頭を撫でてもらいたがったり、ハグやキスをしてもらおうとしたり、寝る前に5分だけ電話をしてもらいたがることです。
「甘える」は、猫ちゃんやわんちゃんがひっくり返ってお腹をワシャワシャしてもらおうとするのと似ていて、ようするに、「かわいがってもらおう」とすることを通じて「大好き!」を伝えようとすることです。
だから、甘えられる側には大きな負担や面倒臭さがあってはいけない。
お手軽で、チープで、ただ「好き」という気持ちだけがあれば叶えてあげられるほど単純なことであればあるほど、「甘える」には大きな「好き!」が宿ります。
助ける「自分が仕事のこととかで悩んでいるときに一緒に悩んでくれたり、励ましてくれたりするのが一番、愛情を感じますよね。
自分が逆の立場だったら、本当に相手のことが好きじゃないとできないことだからかな」(金融/23歳)恋人が元気で調子のいいときに一緒にいることは簡単なことです。
だって、彼がテンションが高い状態なら、楽しいデートをしてくれて、面白い話をしてくれて、「隣にいること」のストレスがないから。
だけど、彼が元気のないときに一緒にいることは、よほど彼のことが好きじゃないと、正直しんどい。
恋人じゃなくて友達を想像すればわかりやすいと思いますが、さほど仲が良くない友達の相談や愚痴を聞いてあげようという気持ちには、なかなかなれませんよね。
逆に、親友の悩みなら、夜通しで寝不足になってでも、一緒にうんうんと悩んであげたくなります。
もちろん、「親友なら悩み相談に乗るのだって楽しいもん!」となるわけではありません。
親友だって、愚痴や悩みを聞くのはやっぱりしんどいし根気もいる。
だけどそれ以上に「この人のために一緒に悩んであげたい」という気持ちが勝る。
この気持ちの違いを生んでいるのは、やっぱり「相手のことが好き」という気持ちなんですよね。
このことは、私がいまさらもったいぶって説明なんてしなくても、みんな本能的に知っていることで、だからこそ恋人が自分の辛いときにそばにいてくれると、それだけで深い愛情を感じることができる。
ぜひ、楽しいときばかりじゃなく、彼が元気なさそうにしているときこそ、彼のそばにいてあげられる存在になってください。
元気がなくて外に出かける気力がないからってデートをリスケしないこと。
「家でいいから、一緒にゴロゴロしよ?」と言ってあげてください。
さて、共通点はわかりましたか?ズバリ、共通点は、「言葉じゃなくて行動で伝えていること」です。
言葉というのは、理屈を伝えることには適していますが、感情を伝えるのにはあまり適していません。
なので「好き」というエモーショナルで本能的な概念を伝えると、理屈っぽく、安っぽく、わざとっぽく、あざとく、そしてときに嘘っぽく聞こえてしまう。
反対に行動は、決してごまかせません。
嘘をつくこともできません。
だから「好き」は、言葉よりも行動で伝える方がはるかに響くのです。
「考えるな、感じろ」というのは懐かしいフレーズですが、この言葉を知らない人でも、「愛情」という大事なものは、言葉を通じて理解するより、行動を通じて感じ取ろうとしているはずです。
あなたの彼もきっとそう。
だから今度彼に「好き」と伝えるときには、ぜひ言葉よりも行動を重視した伝え方を意識してみてくださいね。
(遣水あかり/ライター)(ハウコレ編集部)