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専門医が教える!気づきにくい耳たぶニキビの原因と予防法

できていても気づきにくい耳たぶのニキビ。

顔にできるニキビに比べて目立ちにくい場所のため、できてしまってもあまり困らないように思われがちですが、触ると痛みがあるためピアスやイヤリング、イヤホンをする人にとっては困るものですよね。

目次・耳たぶニキビの特徴と、ニキビができやすい耳の肌環境・耳たぶニキビの原因・耳たぶニキビの対処法・耳たぶニキビの病気の可能性(間違いやすい病気)・耳たぶニキビの予防法・入浴時の注意点・耳の洗い方・その他・まとめできてしまった時の対処法も、顔用のニキビ薬を使ったほうがいいのか、そのまま治るのを待つのかなど、悩むこともしばしば…。

今回はそんな方のために、耳たぶニキビの原因と治し方について、皮膚科医の小澤佑美先生にお聞きしました。

■プロフィール医学博士、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医。

現在同じく皮膚科専門医の妹とともに父の開業するクリニックで皮膚科・美容皮膚科を担当。

女性ならではのキメ細やかな診療を心がけている。

日本美容皮膚科学会、女医+(じょいぷらす)所属。

耳たぶニキビの特徴と、ニキビができやすい耳の肌環境顔や胸・背中にできるニキビに比べると珍しいですが、耳たぶにもニキビはできます。

耳たぶのニキビは、鏡で見ないと確認できない場所にできることが多いため、発見が遅れがちです。

気づかない間に、悪化してしまうケースも少なくありません。

そのため、痛みを伴うことが多いのも特徴のひとつです。

まずは、耳たぶだけでなく、耳全体の肌環境について。

耳たぶ自身は皮脂の分泌はそこまで多くはないのですが、耳の周りまで含めると、脂漏(しろう)部位といって皮脂分泌が多い部分とされています。

さらに、耳は顔と頭の間にあるので、入浴時や洗顔時にも洗い忘れやすすぎ忘れが多く、皮脂と混ざって汚れの原因となることがあります。

そのため、ニキビができやすい肌環境といえます。

耳たぶニキビの原因ピアスやイヤリング、イヤーカフなど、最近では耳のアクセサリーも豊富にあるため、これらのアクセサリーをする方も多いと思います。

アクセサリーをつけっぱなしにしているとそこに汚れがたまりやすく、さらに、つけたまま眠ってしまうと擦れる原因となります。

また、大きなピアスや重たいものの場合、耳との摩擦が大きくなるため、耳への刺激がさらに加わり、間接的にニキビの原因となってしまうことも。

ピアスやイヤリングのつけ外しを行う際にも、注意が必要です。

耳たぶを引っ張りながらぐりぐりホールを探すようにしてしまうと、炎症を促すことになります。

着ける時は、丁寧に行いましょう。

外すときも同様に、強く引っ張るようなことはせず、そっと優しく外すようにしてください。

また、ヘアワックスやヘアスプレーなどの整髪料も、ニキビができる原因の一つです。

整髪料のついた髪が耳に擦れたり、整髪料の残りが耳についたままになったりしないよう、整髪料をつける際には気をつけるようにしましょう。

耳たぶニキビの対処法耳たぶニキビそのものは、顔のニキビと基本的な成り立ちは同じなため、顔のニキビと同じように対処をします。

皮膚科を受診すれば必要に応じて、ニキビの治療薬が処方されます。

基本的には抗菌薬の外用薬や、耳たぶの毛穴のつまりを改善してくれるような塗り薬となります。

さらにひどい場合は、抗生物質の内服薬が必要となるかもしれませんので、気になる方は早めに皮膚科で診てもらいましょう。

また、膿を含んで大きく腫れている場合には、中の膿を出す「排膿(はいのう)処置」を行った方が早く治ることがあります。

耳たぶにできた膿の場合、自分で見えづらい場所であること、清潔な環境で行う必要があること、タイミングを誤ると膿がほとんど出ずに出血するだけになってしまうことがあるため、自分で行うのはおすすめできません。

医療機関で処置してもらうようにしてくださいね。

耳たぶニキビの病気の可能性(間違いやすい病気)ニキビのほかにも、耳たぶにトラブルを起こすものがあります。

ピアスをしている人に多いのですが、ピアスホールから雑菌が入ると、炎症を起こし赤く腫れてしまいます。

この場合は、自分でも痛みを自覚することが多いため、自分で気が付いて病院を受診するケースがよく見られます。

ほかに、耳たぶニキビと間違えやすいもののなかに、ピアス嚢腫(のうしゅ)と呼ばれるものがあります。

正式には表皮嚢腫(ひょうひのうしゅ)と言いますが、耳たぶの中に小さな袋ができ、これが膨れたものです。

炎症を伴うこともあれば、伴わないこともありますので、小さくて炎症を伴わない場合、気づくのが遅れてしまうことがあります。

これを放置したまま、ピアスのつけ外しや大きなピアスをつけ続けていると、皮膚の中の袋が徐々に大きくなり、見た目にも目立つようになることも。

ピアス嚢腫(のうしゅ)は通常の皮膚科では治療が難しいものとなります。

なぜなら、大きなものを無理やり切除すると耳の形が変形してしまう恐れがあるからです。

上記の症状がみられる場合は、皮膚外科診療も一緒に行っている皮膚科か、形成外科を受診すると良いでしょう。

耳たぶニキビの予防法耳たぶニキビの予防法としては、まずは顔や背中ニキビと同じく、普段から清潔にしておくことが大切です。

耳を清潔にしておくこと、そしてできるだけ刺激を与えないようにしましょう。

入浴時の注意点耳は、顔と頭の間にあるため、洗い忘れやすすぎ忘れが起きやすい場所。

そのため、注意が必要です。

入浴時は、まずシャンプーを先に行い、その後に耳を洗うようにしましょう。

そうすることで、耳についたシャンプーやリンスを、後からきちんと洗い流すことができます。

耳の洗い方耳は、洗顔時に、洗顔料で顔と一緒に洗ってかまいません。

洗顔料をよく泡立てて、耳たぶだけでなく、耳のつけ根や後ろ側など、耳のまわりまできちんと洗うように心がけましょう。

すすぐ際にはすすぎ残しのないように。

耳の中に水が入ってしまいそうだからとすすぎを疎かにしてはいけません。

たとえ耳の中に水が多少入っても、大抵は自然に出てきますのでそこはあまり気にしなくて大丈夫です。

その他基本的に、ピアスは、入浴時や就寝時は外すほうが良いでしょう。

ピアスをしたままだと、軸とピアスホール付近にどうしても汚れがたまってしまいます。

きちんと洗っていても、すすぎ残しが起きやすくなります。

ファーストピアスなどで、どうしても外すことができない人は、強すぎない水圧のぬるま湯のシャワーで、シャワーヘッドを耳の近くまでもってきて、ピアスを前後させるようにして洗うと良いでしょう。

耳掃除や綿棒は、1週間に1回程度で十分です。

行うときも、力を入れてグリグリしないようにしましょう。

まとめ自分ではあまり見えない耳たぶ。

ついつい「適当に洗ってしまっている」、なんて人も多いのではないでしょうか。

耳たぶは見えにくい部分だからこそ、ニキビができてもなかなか気づけなかったり、気づいたときにはひどくなってしまっていたり。

一度できてしまうと、治るのにも時間がかかってしまいます。

そうならないために、普段から清潔にして予防に努めたいものですね。

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