じゃがいもが緑やピンクに変色!これって食べられる?長持ちさせる方法も
好きな野菜でよく名前が挙がる「じゃがいも」。
いろいろな料理に使えるので常備しているかたも多いと思います。
しかし「食べても大丈夫かな?」と不安に思うような変色したじゃがいもに遭遇したことはありませんか?じゃがいもはさまざまな理由で変色する野菜です。
そして安全に食べられる色と、そうでない色があります。
今回はじゃがいもの変色の詳細、そして変色を防ぐ保存方法などをまとめてみました。
©https://pixabay.com/ja/目次 [開く][閉じる]■じゃがいもが変色する原因■変色したじゃがいもの食べられる色と食べられない色■調理前にじゃがいもの変色を防ぐ方法■変色防いでおいしさ長持ち!じゃがいも保存のポイント■変色を防ぎおいしいじゃがいもを食べよう■じゃがいもが変色する原因じゃがいもが変色する原因は大きく分けて3つあります。
私たちがよく目にする変色ならば、味は変わらないし安全に食べられると言われていますが、まれに危険な変色もあります。
安心しておいしく食べられるように、じゃがいもの変色について知っていきましょう。
・“空気”で起こる酵素の褐変反応©https://www.photo-ac.com/まずよく見られる褐変(かっぺん)反応を調べてみました。
この褐変反応はじゃがいもを切ったときの断面で起こることがほとんどで、時間の経過で色が変わっていきます。
(ピンク→赤紫→茶色→黒)じゃがいもにはチロシンという成分が含まれています。
このチロシンが空気に触れて酸化することで、メラニンが生まれ変色します。
メラニンは黒色の色素なので、最終的には黒っぽく変色してしまうのです。
変色したじゃがいもに抵抗があるかもしれませんが、味や衛生面では問題ありませんのでそのまま調理して大丈夫です。
・“加熱”でジフェノールと鉄分が反応©https://www.photo-ac.com/じゃがいもを茹でたときに変色したことはありませんか?これは加熱によってじゃがいもに含まれるジフェノールと鉄分が結合したことが原因です。
これは「水煮黒変」と呼ばれます。
黒っぽく変色しますが、褐変反応と同じで味にも衛生面にも問題はありませんので、安心して食べることができます。
・毒素の反応唯一危険な変色が、今から紹介する毒素による変色です。
©https://www.photo-ac.com/緑色に変色したじゃがいもを見たことはありませんか?これはじゃがいもに含まれるソラニンとチャコニンという成分によるもので、体に害をもたらす天然毒素の一種です。
具体的には腹痛、下痢、嘔吐など食中毒のような症状を引き起こします。
緑色のじゃがいもは変色した部分を厚めに取り除くか、廃棄するようにしてください。
■変色したじゃがいもの食べられる色と食べられない色変色したじゃがいもを見たことのあるかたは多いと思いますが、食べても大丈夫な色と危険な色を明確に知っていますか?ここからは色によって食べられるかどうかを詳しくお伝えしていきます。
なんとなくで判断しているかたはぜひ参考にしてください。
・【ピンク・赤紫】に変色した場合©https://o-dan.net/ja/じゃがいもがピンクや赤紫に変色する原因は2つあります。
低温障害買ってきてすぐのじゃがいもを切ったら、すでにピンクや赤紫に変色していることがあります。
これは低温の場所での長期間保存が原因であることが多いです。
酵素の褐変反応これは先述した、じゃがいもに含まれるチロシンが空気に触れて酸化が起きることが原因です。
じゃがいもを切ってそのまま放置していると変色していきます。
どちらもほかの野菜や果物にも起こる現象であり、ピンクや赤紫の部分を食べても問題ないと言われています。
安心してそのまま調理してください。
・【茶色】に変色した場合©https://www.photo-ac.com/じゃがいもが茶色に変色する原因をまとめてみました。
酵素の褐変反応色の移り変わりの後半段階です。
中心空洞茶色い変色と空洞が見られる現象で、じゃがいもの急激な肥大化が原因です。
栽培されていた環境が大きく影響します。
輪腐病(わぐされびょう)中心部が茶色く変色したり、茶色の斑点ができる病気。
細菌の侵入が原因で、変色した部分は腐っていると言われています。
褐色心腐れ病(かっしょくしんぐされびょう)、黒色心腐れ病(こくしょくしんぐされびょう)どちらも中心部に茶色い斑点ができる病気で、変色している部分は細胞が死んでしまっています。
褐色心腐れ病は水分不足が原因で、黒色心腐れ病は酸素不足が原因です。
茶色の変色は「食べても害はない」と言われていますが、褐変反応以外は食感やおいしさが損なわれている場合が多いので、取り除いてから食べることをおすすめします。
・【黒色】の変色が見られる場合©https://o-dan.net/ja/褐変反応色の移り変わりの最終段階です。
水煮黒変先述したジフェノールと鉄分が結合したことが原因で起こる現象です。
黒色の変色は基本的に食べても大丈夫だと言われています。
しかし先述した茶色の変色との見分けが難しいこともあるので、気になるかたは切り落としてから調理しましょう。
・緑色の変色は危険©https://www.photo-ac.com/先ほどお伝えしたように緑色に変色したじゃがいもは危険です。
緑色の部分にはソラニンとチャコニンという毒素が多く含まれています。
しかもこれらの毒素は熱に強く、加熱をしても大幅に減らすことができないと言われています。
緑色の変色を確認したら、必ずその部分を取り除いてから調理しましょう。
■調理前にじゃがいもの変色を防ぐ方法「気にせずに食べても大丈夫」と言われても、できることなら料理の見た目はきれいな方が良いので、変色は防ぎたいですよね。
そこで変色を防止する方法を3つ紹介していきます。
・『水』に漬ける©https://www.photo-ac.com/ボウルにカットしたじゃがいもが隠れるぐらいの水をはり、約10分漬けるだけです。
水が白く濁ってきたら取り替え、調理する際には水気を拭きとってから使用してください。
この方法で褐変反応による変色を防止することができます。
また、ほかにも水に漬けることでのメリットが4つあります。
煮崩れを防ぐ。
食感がカリッとする。
じゃがいも同士がくっつかなくなる。
焦げを防ぐ。
これは水に漬けると、じゃがいもに含まれているデンプンが水に溶けだすからです。
じゃがいもを水に漬けると変色を防止できて、調理の際にはとても便利です。
一石二鳥の簡単な方法なので、ぜひ試してみてくださいね。
・『酢水』に浸す©https://www.photo-ac.com/こちらもとても簡単な方法です。
ボウルに先ほどと同じように水を入れ、その中に少量(約小さじ1杯)のお酢を入れます。
あとは10分ほど浸すだけです。
これはお酢に含まれている酸によって、じゃがいもの酵素のはたらきを抑える方法です。
この方法であれば褐変反応による変色だけでなく加熱による変色も抑えることもできます。
また、水に漬ける方法と同じように調理の際のメリット4つも同様にあります。
お酢の味がしないか心配かと思いますが、お酢は少量しか入れないので味はしません。
安心してこちらの方法をお試しください。
・加熱してから冷凍する©https://www.photo-ac.com/冷凍するという方法でも変色防止ができます。
しかし生のままの冷凍は、じゃがいもの組織細胞を破壊して食感と風味を落とすので、避けた方が良いと言われています。
しっかりと加熱することが大切で、加熱方法は「茹でる」「蒸す」「電子レンジ」など、どれでも問題ないと言われています。
冷凍保存のおすすめは、加熱したじゃがいもを潰して冷凍する方法です。
この方法なら調理の際にコロッケに使えますし、そのままマッシュポテトにすることも可能です。
最初の2つの方法よりは手間はかかりますが、調理のときに楽ができるのでおすすめですよ。
・芽の処理も忘れずに©https://www.photo-ac.com/「じゃがいもの芽は毒!」と聞いたことはありませんか?これは事実です。
じゃがいもの芽は毒素を含んでいるので、処理はとても重要と言われています。
処理のコツは芽の根元からしっかりと取り除くことです。
毒素は芽の根元に多くあるのが理由です。
ピーラーについてる突起でえぐったり、芽がある箇所の皮を厚くむく方法が良いでしょう。
じゃがいもの毒素は大量に摂取してしまうと、人体に悪影響を及ぼします。
しっかりと芽を処理することが必要です。
■変色防いでおいしさ長持ち!じゃがいも保存のポイントじゃがいもは長持ちする野菜なので常備しているかたも多いかと思いますが、保存方法によっては変色してしまったり、最悪な場合は腐ってしまうこともあります。
そこでおすすめの保存方法をまとめてみましたので、ぜひこれから取り入れてみてください。
・常温で保存する場合©https://o-dan.net/ja/じゃがいもを常温保存しているかたも多いかと思いますが、常温保存する際には注意するポイントがあります。
新聞紙で包む。
じゃがいもは湿気に弱いので、水分を吸収してくれる新聞紙に包んで保存します。
もし新聞紙がなければキッチンペーパーでも代用が可能です。
置く場所に注意する。
常温であればどこでもいいわけではありません。
先述のようにじゃがいもは湿気に弱いので、置く場所は風通しが良くて直射日光の当たらない場所にしましょう。
季節に注意する。
常温保存を基本とするじゃがいもですが、季節によっては注意が必要です。
特に夏場は気温も湿度も高いので、常温保存は控えるのが良いでしょう。
なんとなく常温保存していると高温多湿の雨季や夏に、じゃがいもを腐らせてしまうことがあるので十分注意しましょう。
・冷蔵庫なら「野菜室」へ©https://o-dan.net/ja/夏場の保存方法は常温を避けるのがおすすめですが、冷蔵庫に保存する場合にも注意が必要です。
じゃがいもは温度が低い環境にも弱く、低温の場所に長時間置いていると「低温障害」を起こしてしまいます。
記事の前半部分で述べましたが、低温障害は変色の原因になってしまいます。
冷蔵庫で保存する際は、冷蔵室よりも温度の高い野菜室を使いましょう。
そのときにも新聞紙に包むことがおすすめです。
この場合の新聞紙は、乾燥している野菜室によってじゃがいもから水分が蒸発するのを防ぐ効果があります。
・冷凍庫なら「カット」してから©https://www.photo-ac.com/じゃがいもを冷凍保存するには少し工夫が必要です。
なぜならじゃがいもはそのまま冷凍すると、解凍したときに水分が抜けて食感が悪くなるからです。
おすすめは細かくカットする方法で、千切りだと更に良いでしょう。
細かくカットするとおいしさをできるだけ保てますし、食感も気になりません。
カットした後は水に漬けて、水気を拭きとってから冷凍します。
調理の際は解凍せずにそのまま使えるので、とても便利ですよ。
■変色を防ぎおいしいじゃがいもを食べよう©https://o-dan.net/ja/今回はじゃがいもの変色のことを中心にお届けしました。
安全に食べられる色と危険な色があるのでご注意ください。
じゃがいもは子どもから大人まで人気が高く、1年中安く買えるので常備しておきたい野菜です。
保存方法には注意して、色々な料理にじゃがいもを登場させてくださいね。
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