ふたりにとって「恋人」という存在を「試される場所」ではなく「帰れる場所」にしていくべき理由
どうもあかりです。
まずはじめに、ふたりにとって「恋人」という存在を「試される場所」ではなく「帰れる場所」にしていくべき理由、をお話しした後で、それぞれの具体例についても見ていこうと思います。
では、まいりましょう。
writer:遣水あかり「試される場所」ではなく「帰れる場所」にしていくべき理由って?まず前提として、「試される場所」と「帰れる場所」の定義を確認していきたいと思います。
「試される場所」とは「試される場所」とは、わかりやすく言うと、「よい彼女でいること」や「よい彼氏でいること」を求められる場所、ということです。
具体的な例としては、こんなものが挙げられるでしょう。
実際に私がある知人男性から聞いたお話です。
「彼女からしょっちゅう『彼氏だったらもっと私のことを構ってよ』とか『私のことを好きなら〇〇してよ』みたいなことを言われて、(俺って、彼女にとっての理想の彼氏像を埋め合わせるためだけに付き合ったわけじゃないんだけど……)って疑問に思うことがある。
結局彼女がほしいのは"俺"じゃなくて"私の理想の彼氏"なんだなって」恋人が「試される場所」になってしまっている状態は、相手が「自分の恋人にはこういう人であってほしい」というテストみたいなものを受けさせられている感覚に近いものです。
「試される場所」というのはあまり居心地のよいものじゃないのがお分かりいただけるでしょう。
「帰れる場所」とはひるがえって、「帰れる場所」とはわかりやすく言うと、「自分でいること」が許される場所です。
「よい彼氏/彼女」でいることが求められるわけでもない。
ただ自分が自分らしく、相手のことを好きだと思っていさえすれば、相手もそれで満足をしてくれる。
そういう関係性のこと。
ちなみに「帰れる」と名付けたのは、そういう関係性には、「まるで実家に帰ったような安心感」があるから、という理由がありました。
「自分は自分らしくしていればいい」そんな恋は、見るからに快適そうです。
「試される場所」は一時。
「帰れる場所」は永遠さて、それぞれの定義を確認してみたところで、本題である「試される場所」ではなく「帰れる場所」にしていくべき理由について考えてみましょう。
この点について、実は先ほどの私の知人男性がかなりよい線をいってくれていました。
(俺って、彼女にとっての理想の彼氏像を埋め合わせるためだけに付き合ったわけじゃないんだけど……)こんなふうに彼は考えたのでしたよね。
私たちは基本的に「自分のため」に誰かと恋をしています。
「この人が私のことを好きになってくれたから、お返しに付き合ってあげよう」みたいな動機で交際を始める人はいません。
いくら相手から好かれていようと、好きになれないときはどうやっても相手のことを好きになることはできません。
「私はこの人が好き。
だからこの人と付き合いたい」というお互いの気持ちが繋がったとき、ふたりは交際に至るのであって、「男→女」「女→男」のふたつの矢印の「好き」は、どちらも、結局のところ「自分のため」の気持ちなんです。
だから私たちは、「相手のために恋をする」ということができません。
この男性のように、彼女から「こういう彼氏になってほしい」「私のことが好きならこうしてほしい」と思われても、それに従いたいとは思えないし、むしろ窮屈さすら感じてしまう。
たしかに、「恋人が喜ぶことがしてあげたい」という気持ちを持つこともありますが、それには大前提として「自分がそれをしてあげたい」という思いが必要で、いくら相手が喜ぶことでも、自分がしたいと思えないことはできないのです。
それでも、付き合う前や、付き合ったばかりの頃は、相手の気持ちや感情を読み取って「これをやってあげたらもっと好きになってもらえそうだな」「彼女(彼氏)はこういうのが好きそうだな」と察して、うまく戦略を立てて行動をするのも楽しかったりはするものです。
そうやって、相手の期待に上手に応えて、「試される場所」であえて闘っていくような恋もたしかに刺激的で、「恋ってそういうものだよね」的なドキドキ感がありますよね。
でも、誰しもが経験したことがあるように、そういう感情は続きません。
それは疲れてしまうから。
そうやって疲れてくると結局誰しもが「今の恋人は好きだけど、一緒にいると疲れるんだよね~」みたいに思うようになって、やがて「自分らしく居られる恋がしたい」と思うようになる。
そこで、恋人を「帰れる場所」にしたいと思い始めるわけです。
実家というのはいつ帰っても最高にくつろげるものであるように、「帰れる場所」になった恋人と一緒にいることは、ずっと最高に幸せな気持ちです。
付き合ってしばらく経つと「もしこの人と別れたら、新しい人と恋愛を1からやるとか、面倒くさいな」なんて感じることがあると思いますが、これが「試される場所」から「帰れる場所」になった状態です。
ふたりにとってお互いが「帰れる場所」になれば、新しい恋を始めるのなんて面倒くさすぎてとてもじゃないけど考えられなくて、ずっとこのままふたりでいたいと思える。
だからこそ、自分にとって彼氏を、彼氏にとって自分を「帰れる場所」にしていくことが大切なのです。
「試される場所」と「帰れる場所」の具体例それでは続いて、シチュエーションごとに、「試される場所」と「帰れる場所」の具体例についてご紹介していきましょう。
2つを見比べてみることで、自然と、「こういうふうに付き合っていけばいいんだな」というのがお分かりいただけると思います。
「好き」のカタチ試される場所「好き」などの愛情表現に関して、恋人から「こういうふうにして」といちいち指示をされてしまいます。
たとえば「一日一回はLINEして」「ちゃんとLINEを早く返して」「たくさん『好き』って言って」みたいなことを言ってしまうと、「試される場所」な恋人になってしまうでしょう。
愛情表現の頻度や内容はまさに「好き」という気持ちそのものですが、それについて具体的な指示出し、ダメ出しをされると、「そんな愛し方じゃダメだ」「こんなふうに愛しなさい」と、「好き」という感情のカタチそのものについてまで命令をされているように感じてしまうのです。
帰れる場所恋人が自分に対してどんなタイミングで、どんな内容のLINEを送ろうと、「好き」などの愛情表現をどんなタイミングで、どんな内容でしてこようと、基本的にはそれをそのまま受け止めて、「ありがとう」「嬉しい」と言ってあげます。
先ほどもお話ししたとおり、愛情表現の頻度や内容は「好き」という気持ちそのものです。
「ありがとう」「嬉しい」と言ってもらえると、「あなたの愛し方は私にとって心地いいです」と言われた気になれる。
そんなふうに「好き」のカタチを肯定されるというのは、実はかなり貴重なことです。
世の中には、恋人の愛情表現に対して「少ない」とか「もっとこうして」と注文を付けてしまう人が男女限らずたくさんいるので、ありのままの「好き」を肯定的に受け止めてくれる恋人の存在はとても貴重で、結果的に「帰れる場所」な恋人だと思えるようになっていきます。
恋愛と関係ない部分試される場所恋人になると、恋愛とは関係のない領域にまで土足で踏み込んでしまいたくなることがあります。
「もうちょっと部屋綺麗にしたら?」「頑張って稼いでね!」「そういう友達と付き合うのやめたら?」「朝帰りって、子供じゃないんだから……」「貯金しなよ」みたいな生活面でのダメ出しがとくに彼女から彼氏に対して多いと感じます。
反対に彼氏から彼女に対するものとしては「「そんな食べたら太るよー」「仕事頑張りなって。
俺だってがんばってるんだから」「もうちょっと生産的な余暇の過ごし方をしたら?」みたいなのが多いでしょうか。
恋人からこういうことを言われてしまうと、「私の恋人である以上は、人間的に優れていなさい」と言われたような気がして、正直、ウザいですし、窮屈にも感じます。
付き合ったときにはそんな約束をしたはずはないのに、なぜか人間的な向上までを要求される恋。
そんなの、誰だって嫌でしょう。
帰れる場所基本的に、恋愛とは関係のない事柄については口出ししません。
先程、紹介したようなことは何も言わないし、むしろそういうダメな部分に対しては「逆にかわいい」「逆に面白い」「ギャップがいい」なんて褒めてあげたりもする。
また、「仕事に毎日行けた」「会社を3年間辞めずに頑張れた」「休みの日に朝起きられた」など、社会の誰からも褒めてはもらえないようなことでも、「すごいね!」と本気で褒め合う。
こうやって「ちゃんとした人間」でいなくてもいい。
むしろ「ダメな自分」すら受け止めてくれる。
そんなふうに感じられる恋人はまさに「帰れる場所」として、ずっと離れたくないと思うようになるでしょう。
デートに求めるもの試される場所「素敵な場所に連れてってほしい」「いっつもおうちデートなんてつまんない」こういった発言が多発すると、おそらく彼氏は彼女のことを「試される場所」と認識するようになるでしょう。
「私のために、私が喜ぶデートを企画して」と言われているようなものだからです。
やる気が出るわけがありませんし、仮に最初のうちは嫌々ながら願いを聞いてあげたとしても、だんだんとプレッシャーと経済的な圧迫で限界を迎えることになるでしょう。
帰れる場所デートの主役は「ふたり」であって、「素敵な料理」や「素敵な夜景」じゃありません。
お互いのことを本気で好きなら、別にふたりで一緒に居ることができれば、場所や何をやるかなんて後回しでもいいわけです。
もちろん、たまにはお出かけをしてドキドキする時間も大切ですが、基本的には、「おうちでいいよ。
まったりしよー」というスタンスでいられるはずです。
これもまた「あなたのことをそのまま好きなので、余計なお飾りや演出は不要です」というメッセージとして、恋人を「帰れる場所」と思わせる秘訣になるわけですね。
付き合ってすぐには難しいかもしれませんが、いつか数ヶ月が経った頃、ふたりがお互いにとって「帰れる場所」になったと実感できるように、今のうちから、できることを少しずつ実践していってみてほしいなと思います。
(遣水あかり/ライター)(ハウコレ編集部)