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TEDPrize賞を受賞!『子どもたちに食の教育を』――ジェイミー・オリバー氏の挑戦

目次・問題山積だったイギリスの食事情・理由は「食べ慣れているから」。

ファストフードを選ぶ子どもたち・小さな食育運動がやがて国を動かすことに・食生活が整うと学力も上がる!「イギリス食事」で検索すると「まずい」という言葉が続くほど、一般的にイギリスの食文化に対してあまり良いイメージがない人も多いのではないでしょうか。

最近では人々の食への関心が高まり、美味しいレストランも増えてきたようですが、子どもたちが普段食べている食事は以前に比べてどのように変化していったのでしょう。

今回は、現代のイギリスが抱える食の問題、そして急速に高まる食育への意識について詳しくご紹介します。

問題山積だったイギリスの食事情2001年、イギリスで4~18歳の青少年を対象とした「国民栄養調査」が実施され、この年代の深刻な肥満傾向と、野菜や果物の摂取不足が指摘されました。

その結果、教育・保健両省の共同事業として「FiS(FoodinSchools)計画」が始まったのです。

その内容は、「5ADAY」といって、一日に5品目以上の野菜や果物の摂取を推奨したり、「GrowingSchools」と呼ばれる農業体験活動を積極的に行ったりと、食への理解を深める取り組みをすすめるものでした。

他にも「クッキング・バス・プログラム(CookingBusProgram)」では、キッチンを内蔵した「食育バス」がイギリス中の小中学校を訪問し、健康な食生活について学ぶ食育ワークショップを開催しました。

また、2010年にスタートした「フルーツフル・スクール」では、学校とオーガニックの果樹園をつなげる活動を行なっています。

この取り組みは、「イギリスという風土がいかに果物に満ちているか」をテーマにした食育授業を行うなど、子どもたちにとって果物をより身近に感じてもらうことを目的としています。

このように、イギリスでは長きにわたって「子どもたちに食事の大切さ」を教える食育活動を行なってきました。

しかしある調査によれば、イギリスの15歳以下の子どものうち約5人に1人が肥満に分類されるという結果も出ています。

原因は糖分の過剰摂取、加工食品やジャンクフードの食べ過ぎ、運動不足であり、さらにNHS(イギリスの国民健康保険制度)によると、過去10年間で4歳以下の子どもの虫歯が25%近くも増加しているといいます。

地道な食育活動を続けてきたはずなのに、どうして状況が改善されるどころか悪化してしまったのでしょうか?このままイギリスの子どもたちは不健康な食生活を送らなければならないのでしょうか?そこでこの問題の解決に向けて、ある有名シェフが立ち上がったのです。

… : 理由は「食べ慣れているから」。

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