指摘する?スルーする?「ちょっとないわ…」な彼の言動を直してほしいとき
長いこと付き合っていると、恋人の言動に対して「ちょっとそれはどうなん?」って思ってしまうことってありませんか?店員さんへの態度が悪いとか、誰かに対しての文句がちょっと度を過ぎているとか、自分が不機嫌になったときの反応があまりにも子供っぽいとか…などなど。
そんなときあなたはビシッと「そういうのはやめようよ」と言える人ですか?それとも「あんまりいうと角が立ちそうだから見て見ぬ振りをしよう」と思う人ですか?writer:川口美樹あえて言う時とあえて言わない時の線引きそういう時って、どこまで踏み込むのかが本人のためになるのか、微妙なラインですよね。
これは僕が30年生きてきて、一旦出した結論なのですが、「これを言わないとこの人は一生このままかもしれない」と思うことは言った方がよく、「これを指摘したらこの人の成長の機会を奪いそうだな」と思うことは言わない方がいい、という線引きをすることにしています。
妻に対しても仕事仲間や友達に対しても、全ての「信頼のできる人」に対して全く同じルールを引いています。
(逆に信頼していない人には何もしません笑)僕らは怒られなくなってきているセクハラ、パワハラ問題が話題になってきたことで、今の20代以下の人たちは「先生からも親からも上司からも」怒られる機会が減ってきているそうです。
大人が子どもに指摘することを必要に以上にビビるようになってしまったんですね。
その結果「道徳的に、もしくは倫理的にやばいだろ」と思うような言動でも、それを指摘されずに育ってきてしまっている人が一定数いるのです。
つまり本人が「それがやばいことだ」と自覚しないまま、何の問題もないと思ってそれをやってしまっている可能性がある、ということです。
「あえて言う」時の伝え方のコツ今、これを読んでいるあなたは「いや、あの時の言動はそういうレベルじゃないよな」と思っているかもしれないですね。
でも、それはあくまであなたの育ってきた環境で常識であっただけで、彼はそれを悪だと教わらずに育っている可能性もある、ということを頭に入れておきましょう。
それぐらいその人の倫理観は育ってきた環境で変わってしまうものです。
と、いうことはあなたがそれを「まずいよ」って言ったあげないと、彼は今後一生その「やばい」行動をし続ける、ということです。
そこに対して「それはまずい」と思うのであれば、言ってあげるのが優しさでしょう。
実際に伝える時は、「こんなことを言うと嫌われてしまうかもしれないけど、気になることがあるんだよね」と一言置いてから伝えると「わざわざ言ってくれた誠実さ」が相手に伝わるのでおすすめです。
「指摘」ばっかりしていると彼が成長しないそして実は、言う優しさを持つことよりも、言わない優しさを持つことの方が100倍くらい難しいです。
間違いを指摘すると、「それが間違いだと自分で気づく機会」を奪ってしまうことに繋がってしまうのです。
それは本人にとっての学びにはならず、「人から指摘されるからとりあえず直している」ことにしかならないわけで、彼のためにはなりません。
「でも言わないのもまずいし…う〜ん…」と思いたくなる気持ちはわかります、そのラインが難しいんですよね。
「あえて言わない」時は「自分がやること」が重要そういうときは「自らそれを率先してやる」というのがもっとも簡単で、おそらくもっとも効果のある方法です。
子どもに勉強してもらう一番の方法は、親が子ども以上に勉強している姿を見せること、そして子どもと一緒に勉強することだそうです。
つまり、彼が挨拶をしない人なら自分が率先して挨拶をする、彼の部屋が汚いなら彼と一緒になって綺麗にする、ということ。
人間関係は鏡ですから、あなたが彼にとっての規範になるような行動をとり続けると、彼も「どうやらそうした方がいいらしい」ということを学び、あなたと同じような行動をするようになります。
彼の変化スピードはあなたの愛情に依存するただし、どれだけ手を尽くしても彼が変わらないことはあります。
一年やり続けて何の変化もなし。
もしそうなったら、それはもうあなたの責任ではなく、彼の責任です。
酷な言い方ではありますが、人間はそう簡単には変わりません。
そして自分に「人を変える力がある」なんて思わない方がいいです。
人が変わるときはいつだって本人が変わろうと決めたときだけです。
そのサポートをどこまでできるのか、どこまで彼の可能性を諦めずに、どこまで彼の変化を待てるのか、それはあなたの彼への「愛情」に依存しています。
言うべきか、言わざるべきか、あなたの愛情が試される「いや、正直そこまで面倒見きれないっす」と思うことは全然悪いことではありません。
そこまで愛情をブチ込める相手を見つけること自体がレアなケースですからね。
ただそれぐらい「人を変える」ということは難しく、愛情を必要とするってことです。
言うべきか言わざるべきか、それは最終的にはあなたの「彼への愛情の強さ」によって決められます。
そして、その愛情の強さはびっくりするぐらい、相手の反応でわかってしまうんですよね(川口美樹/ライター)(ハウコレ編集部)