下ネタへフルスイングで打ち返す女でした【トイアンナのしくじり恋愛】
こんにちは、トイアンナです。
「下ネタといえばトイアンナ」というのが、私を古くから知る友人の認識です。
口を開けば下ネタを口走る私は学内でもだいぶ浮いており、それを面白がってくれる方だけが友として残ってくれました。
いまのTwitterアカウント(:https://twitter.com/10anj10)も、もともとは下ネタを思い思いに口走るために作りました。
Twitterで深夜に「私が考えた最強の〇〇〇」などを語っていたせいで、姉は私のアカウントを1週間でリムーブしました。
勤務先でもコンプラすれすれの発言が多かったせいで「お前がいるとIPO(株式上場)できない」と危険視され……。
私の命は下ネタのためにあり、下ネタを語らない私などもはや私ではなかったのです。
writer:トイアンナ下ネタ星人、引退そんな「下ネタ星人」にも引退がおとずれます。
彼氏ができたのです。
ときは大学4年生。
私は将来の夫となる人物に出会います。
(のちに離婚)そして彼は、人前で下ネタを話す女が嫌いでした。
と、まるで前の夫をつるし上げるように書いてしまいましたが、世の大多数の男は嫌いだって! 「ピー」の部分を「ピー」にしないで話す人間は、やっぱりはしたないと思われるって! さすがに私もこれまでの人生がおおらかすぎたことは自覚しており、下ネタを封じようと思いました。
が、できませんでした。
小学校のときに下ネタへ熱中し、キャリアは10年以上。
私の口から下ネタを奪うことなんてできなかったのです。
普段は自制しても酔っぱらうとどうしてもピーがピーでピーーーにならざるを得ず、そのたびに彼は私を叱りました。
「下ネタを話さないといけない」プレッシャーそうして前夫に叱られてから、初めてまともに考えました。
「なぜここまで下ネタへ執着するのか」と。
そこで私はカウンセリングの門をたたきます。
もともとメンヘラをカウンセリングで治した私にとって、こういう悩みの解決策は「まずカウンセリング」だったのです。
カウンセラーさん「今日はどんなお悩みですか?」私「えっと……下ネタを言うのがやめられなくて」カウンセラーさん「えっ」もうこの会話がセクハラでは?とはいえカウンセラーさんもさすがのプロ、ていねいに「どういうときに下ネタを話したくなるのか」「過去にどんなトリガーで下ネタを話してきたのか」など聞いてくれました。
そこで明らかになったのは、私が「人へうまく話ができないせいでその場にいるだけの価値を提供できなかったらどうしよう」と恐れを抱いていること。
そして、追い詰められると下ネタを話してしまうということ。
私は下ネタが好きだったのではなく、嫌われたくないから下ネタを選んでいたのです。
この世には下ネタが嫌いな人も大勢いて、むしろ嫌われる要因にすらなりうるはずなのに。
過去に下ネタで場を盛り上げられた経験から下ネタ依存におちいっていたのです。
離婚して、下ネタを少しだけ出してみて何度かのセッションを経て、私は「下ネタがなくとも大丈夫」と言えるようになりました。
それからはTwitterで下ネタの回数も激減し、いまの私になりました。
しかし今年1月に私は離婚。
前夫という「下ネタはだめ!!」というストッパーがいなくなりました。
そこで1度だけ誘惑にかられました。
「し、下ネタつぶやいちゃおうかな」と。
長らく禁止されてきたことって、ちょっとやってみたくなるものです。
このあと、ちょろっと下ネタをつぶやきました。
全盛期の私に比べたら、もう何でもないライトな下ネタを。
そして、たくさんの反響をいただきました。
「離婚して傷ついているのはわかりますが自暴自棄になっていませんか?」「メンタル病みすぎでしょ 狂気って感じ」うん、やめよう。
おかげで私のタイムラインは、今日も全年齢向けです。
(トイアンナ/ライター)(ハウコレ編集部)